●城山学園

分野

(対象種別)

運営主体  所在地 使用評価項目

報告書作成日

(評価運営委員会開催日)

社会的養護

(児童養護施設)

(社福)城山学園

湯河原町  全社協版 2014年8月18日
 
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公表用評価結果報告書【城山学園】.pdf
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報告書より抜粋:総合評価

  

【施設の概要】


児童養護施設城山学園(運営主体:社会福祉法人城山学園)は、前身の城山ホームが創設された戦後間もないころから、家庭で養育することが困難になった子どもとその家族の支援をしています。

現在、みかん畑越しに相模湾を望む湯河原の丘にある2年前に新築された施設で、2歳から18歳までの40人の子どもたちが、47名のグループごとに職員の支援を受け共同で暮らしています。

キリスト教の精神を理念として、子どもとの愛着形成を第一とする支援をしていますが、時代のニーズに応えた先進的な取り組みもしています。湯河原の街中に「ぐるーぷほーむ指路(しろ)」を開設し、地域小規模児童養護施設として、県内では最初に指定を受け、立地条件を活かした地域交流に取り組んでいます。また併設の家庭養育支援センターは、神奈川県の委託を受け、児童養護ネットワークづくり、里親等の養育相談、関係機関との情報交換等、地域の児童養護の拠点として活動しています。


 

●特長・優れている点


1】職員は子どもの心に寄り添い支援をしています


当施設は2年前の園舎改築後、ユニットケアに取り組んでいます。8つのユニットに異年齢の4~7人の子どもたちが暮らし、ユニット専属の2~4人の職員が支援をしています。各ユニットには一般家庭と同様、玄関、キッチン、トイレ、浴室、居間兼食堂、個室を中心とする居室があります。

ユニットの1つは幼児部として、7人の2歳~6歳の子どもたちが職員の支援を受けています。このユニットの子どもたちは歌やダンスが大好きで人懐っこい様子で、職員が支援の第一としている愛着形成の努力の結果がうかがえました。実際に2人の幼稚園就園前の子どもたちは、日中、保育士である職員と散歩や遊びを楽しみながら甘えています。

他のユニットは男子、女子(混成)と分かれ、異年齢の小・中・高生が4~6人ずつ暮らしていて、職員は愛着形成とともに、家庭的であることを心がけています。食事は、体や心を育てる大切なものとして、栄養士・調理師が作りますが、ご飯はユニットのキッチンで炊いています。休日に子どもたちと買い物、料理をする日も設けています。ユニットの食事や、入浴、就寝時等に職員は子どもたちの話をよく聴き、受け止めるようにしています。家事を見せたり一緒にしたりすることで将来の自立の基を作っています。子どもたちの入所時には、キャラクターグッズなどを用意したり、誕生日には担当職員が一緒に外出をしてプレゼントをしたりして、自分自身が大切な存在であることを実感できるようにしています。また、子どもたちの家庭や通学先とも必要な連絡を密にしています。

施設の玄関に子どもがデザインした意見箱があり、誰でも意見を寄せることができますが、子どもたちが自由に意見を言える場としては、毎月全体協議会(子ども全体会)が開かれています。ここでは職員からの行事のお知らせなどもありますが、子どもたち自身が自分たちの生活をよくするために、話し合い解決していきます。「やくそくくん、ルールちゃん」というきまりを変更したいときも話し合っています。職員は子どもたちの課題解決能力が育つようにそれを見守ったり、アドバイスをしたりしています。

 施設の臨床心理士も、心理的な課題を抱える子どもたちを支え、職員の相談にも対応しています。

 施設は、子どもたちの巣立ちやその後のことも考え支援をしています。職業指導員が高校入学後からの職業指導や自立支援相談、卒園後不安定な時期のフォローなどきめ細かく取り組んでいます。

職員数等制度の制約もありながら、課題を抱えて入所した子どもたちができるだけ明るく希望を持って過ごせるように、職員は献身的な働きをしています。


 

2】地域との連携を大切にしています


当施設は、地域の中で理解され、さらに貢献できるようにいろいろな取り組みをしています。

日常的に地域の町内会等の活動に参加し、例えばお祭りのときは、子どもたちは太鼓の練習、職員は神輿担ぎ等進んで参加しています。地域のスポーツ少年団に参加している子どももいます。また、地域からの相談、要望、苦情を受け付け早めに対応しています。年1回施設主催の「しろやまふれあいフェスティバル」では、出店、バザー、余興等に地域住民が集まりにぎわいます。

子どもたちの通園、通学先ともよく連絡を取り合って情報交換をしています。通学先の学校のPTA役員も積極的に引き受けています。

施設に併設の家庭養育支援センターは、神奈川県の委託を受け関係機関と連携し、地域の児童福祉に関するネットワークづくりをしたり、里親の養育相談や里親会の活動支援、里親の開拓・養成等を行ったりしています。一般の育児相談も受け付け、情報提供等をしています。

施設に配置されている里親支援専門相談員は、地域に精通していて里親等の相談に対応しています。里親希望者、経験者、里子、施設職員等を対象に、気分転換や相談の場所として、月2回程度「城庵(しろあん)」と呼ぶ催しを主催し、「ぐるーぷほーむ指路」のコミュニティホールなどを会場にして実施しています。また、他の児童養護施設や里親会、児童相談所と共催で、月1~2回「みかん広場」と名付けた里親支援事業の場を設け、サロンやパンづくり等もしています。

地域小規模児童養護施設「ぐるーぷほーむ指路」は、現在県内に5か所ある地域小規模児童養護施設の中でも最初に指定を受け、湯河原駅から平坦な道路を10分余りの場所にあり、そのコミュニティホールも地域の催しに使用されています。指路の6人の子どもたちは高校卒業までを同じ3人の職員と過ごし、指路を自分の「家」と呼び、地域に溶け込んで暮らしています。


 

●今後の取り組みが期待される点


1】マニュアルや手順書の整備


 当施設の職員は、ユニットでの家庭的な雰囲気を作り、子どもとの愛着形成を図っています。そのため日常業務は各職員に任されていることも多く、職員も意欲的に取り組んでいますが、マニュアル類は簡便で、見直しの時期も決まっていないものもあります。

養育・支援については、標準的な実施方法を分かりやすく文書化し、その上で個々の子どもに応じた支援を行うことが望まれます。また、清掃、安全・防犯等の家事や日常業務も、職員の交替や新採用等の際にも引き継ぎがスムースであるように、手順書を整備し職員で共有することが望まれます。


 

2】人材育成計画の策定


  当施設の職員は、朝の打ち合わせにも時間をかけて子どもたちの様子を話し合い、園内外の研修も進んで参加しています。施設長や総括主任がその企画や調整をしています。内部研修としては、全体研修でアセスメントや発達段階等について学び、2回に分けて全員参加の宿泊研修会も企画しています。

  しかし、職員の階層別・経験年数別の目標設定やそれを達成するための研修計画等は、今後の課題と言えます。個人としても年度当初に目標を設定し、中間や年度末に管理職とともにその振り返りを行い、それを基に次年度の計画を立案することが望まれます。職員が見通しを持ってスキルアップしていけるような人材育成の取り組みが期待されます。

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