●日吉西夢保育園

分野

(対象種別)

運営主体  所在地 使用評価項目

報告書作成日

(評価運営委員会開催日)

保育

(認可保育所)

(社福)夢工房 横浜市港北区 横浜市版 2013年2月22日


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公表用評価結果報告書【日吉西夢保育園】.pdf
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報告書より抜粋:総合評価

 

【施設の概要】

「日吉西夢保育園」は、横浜市営地下鉄グリーンライン「日吉本町」駅より徒歩10分、高台の静かな住宅地の一角にあり、すぐ近くに日吉台西中学校、高田東小学校があります。また道路を挟んで第四公園、少し歩くと鯛ヶ崎公園、森戸原第一公園などがあり、自然にも恵まれた地域です。

2007年に公立保育園から移管された園で、園舎は築35年以上になります。平屋建てでホールもあります。園庭は広く、園舎面積の3倍ほどあり、乳児園庭と幼児園庭をそれぞれ確保しています。定員は120名で、開設時間は平日7時より20時、土曜日は7時より19時(長時間・延長保育時間を含む)です。

運営は社会福祉法人「夢工房」で、戦後まもない昭和20年に初代理事長が戦災孤児に自分の工場を開放したことを原点とします。現在はほかに保育園を関西に10園以上、関東に4園、札幌に1園、また、特別養護老人ホームとケアハウスを各一ヶ所ずつ運営しています。駅型保育モデル事業、公立幼稚園との保育連携事業、小学校と保育園との異年齢児交流事業を始めるなど、保育サービスの最先端を担っていくことを法人の使命としています。

保育理念は「子どもの最善の利益を考慮し、利用者主体を根幹に、行政、地域、保育園の緊密な連携を強化し、地域の子育て支援事業の核となる」を掲げています。保育目標として、「他人の気持ちが分かる子ども」「自分らしく生きる子ども」「感性豊かな子ども」の3点を挙げ、園目標は「もっともっと遊んで、もっともっと考えて、大きく大きく夢をふくらませよう」としています。

なお、第三者評価は2008年度に続いて2回目の受審です。

 

 

●特長・優れている点

1】子どもたちは存分に遊びを楽しんでいます

晴れた日も雨の日も、子どもたちはまず自分の保育室でコーナー遊びに集中します。早朝に登園した子どもたちも8時になると自分の保育室へ行きます。保育室ではいつもの楽しいコーナーが子どもたちを待っていて、絵本が並べてあったり、おもちゃがちょっと変わっていたりします。子どもたちは思い思いに好きなコーナーで9時半すぎまでたっぷりと遊びに集中します。プラレール、さまざまなブロック、ままごと、細かいビーズはめ、お絵かきなどです。年齢が高くなるにつれて、カルタやトランプも人気で、おもちゃも複雑になります。折り紙や非常に精密なブロックについては説明書を参考にする子どもたちもいます。お絵かきは、好きな友だちに送るお手紙に発展します。おやつの後も、コーナーで遊びます。子どもたちは飽きることを知りません。好きなコーナーの中で友達関係もできています。おしゃべりしながら熱心にブロックの共同製作をする子どもたちもいます。乳児は時々柔らかいじゅうたんで寝転がって遊んだりもしています。

園庭では異年齢の子どもたちが一緒に遊んでいる姿も多く見られます。走り疲れて玄関近くに作られている「いこいの場」で靴を脱いでくつろぎ、お茶を飲む子どもたちもいます。元気よく、そしてのびのびと、子どもたちは存分に遊びを楽しんでいます。

 

【2】子どもたちが自分で選び、理解して行動することを大切にしています

保育士たちは、子どもたちが自分から好きな遊びを選んで十分に遊べるように、各クラスでコーナー遊びの充実を図っています。生活習慣や片付けなども、乳児のときから子どもたちのやる気を大事にします。栄養士と調理担当職員は、子どもたちの食への意識を育てるために毎月「食育活動日」を設け、保育士と共に子どもたちがクッキングを経験したり、「五味」を味わったり、旬の食材を話し合って試食したり、という取り組みをしています。また、毎年一週間の「食フェア」を開催します。今年度は「いただきます・ごちそうさま」を大テーマとして、食べ物の大切さや感謝の気持ちが育つように企画しました。これらは給食だよりで紹介し、クッキングは家庭でも親子で作れるようにと、保育士がレシピをクラスに掲示します。保健師は、子どもが自ら健康を作り出すことを目的とした年間保健計画を作成します。特に手洗いと歯磨きについては子どもが理解して自分から行うことを大切にして、「手洗いチェッカー」を使用して清潔への意識を喚起し、歯磨きは模型や絵本で歯を大切にしようという気持ちを育て、45歳児クラスにはグループごとに丁寧に正しい歯磨きを指導します。保育士は子どもたちの理解したことが日常生活の中で定着するように、日々、子どもたちの手洗いや歯磨きを見守ります。

そのように各職種が協力し合い、子どもたちの主体性が育つように取り組んでいます。

 

3】人事考課や研修などに力を入れ、職員の育成に努めています

役割や経験に応じた細かい人事考課表があり、職員は毎年2回の人事考課表の記入と園長面接により、技術、能力、態度の到達段階を振り返って、今後の方向性を確認しています。これをもとに保育士、栄養士、保健師は行政や専門学校の講座などの外部研修に積極的に参加しています。

園内研修としては、園内での行事や異年齢保育等の活動の際に、ねらいや流れを「目標設定申告書」に記入し、参考になる事例を報告会で発表して事例検討をしています。また、職員会議で外部研修の報告を行うほか、救命救急法や感染症対策等の研修を行っています。

法人本部では新人研修を行い、また新人職員にマニュアルについての意見を求める会を設け、これにより内容の理解や点検、技術の定着を図っています。さらに主任・副主任試験を実施して必要な人材を登用し、主任会議、副主任会議で系列園と人材育成の方法について検討するなど、中堅職員の育成に努めています。

園や法人としては、各職員が研修や会議に参加して技術の向上に努めつつ、意欲的に保育を行いまた振り返りを行うことによって、さらに成長していけるように図っています。

 

【4】地域への子育て支援サービスに力を入れています

前回、2008年度の第三者評価受審では、地域の子育て支援については、「今後、より積極的に進めていく」ことを課題としていました。現在、園では地域支援担当職員をおき、以前には行っていなかった一時保育も受け入れています。一時保育に関して年に2回説明会と登録会を開催し、今年度は40人ほどの登録があります。また、園庭開放は親子が自由に遊ぶだけでなく、地域支援担当職員が中心となって親子手遊びや親子体操なども交え、紙芝居や「親子で遊び方を学ぶ」ためのプログラムも作成し、充実を図っています。これは職員のスキルアップにもつながっています。育児講座は以前は年に2回でしたが、現在は「食育講座」「手作りおもちゃを作ろう」「ベビーマッサージ」「歯磨き指導」「ファミリーコンサート・親子体操」をテーマとして年5回開催しています。

さらに今後の企画として、マタニティ・ママを対象にしたものや、地域のつどい的なものを考え、アイディアを出し合って話し合いを進めています。園の基本理念の一つである「地域の子育ての支援事業の核となる」を目指してさらなる発展が期待されます。

 

   

●独自に取り組んでいる点

園内の環境づくりに力を入れています

法人として各園の環境づくりには力を入れていて、関東の系列園である4園を対象として環境設定に関する研修会を開催しています。それを受けて、園としてある程度の統一した環境づくりの申し合わせと、クラス独自の取り組みとを調和させています。

統一した環境づくりとして、家庭的な雰囲気と美的意識を大事にします。例えば、壁には最小限の掲示だけにする、保育士は通常保育時にはエプロンを着用しない、色を意識する、おもちゃはブロックなども大きな箱やかごなどに入れるのではなく、子どもが自分で選べるように小分けにして手に取りやすくする、などを申し合わせています。

その上で、各クラスの独自性や保育士の個性を尊重し、クラスの環境づくりを任せます。各クラスでは子どもの発達過程を考慮し、おもちゃや敷物、小物などを保育士が選び、子どもが手を出したくなるような楽しいコーナー、遊びたくなるコーナーを、それぞれ創意工夫して作っています。

公立保育園からの移管以来、園の改修や備品の入れ替えも少しずつ行ってきました。厨房と廊下の堺の壁はガラス戸になって明るい色のひさしとカウンターがつき、子どもたちと給食室との楽しい交流ができるようになりました。乳児保育室も1、2歳児保育室と廊下の間の壁が取り除かれ、広々とした開放的な雰囲気になりました。玄関の外には子どもたちの「いこいの場」を職員が手作りしました。玄関には花や小物などがさりげなく飾られ、保育室内は床、机、棚等が木製の落ち着いた色調で統一され、小さな観葉植物を飾って暖かな雰囲気を作っています。

子どもたちが落ち着いてじっくり遊べるように、楽しく園生活を過ごせるように、というこれらの取り組みは子どもたちにも保護者にも受け止められ、子どもたちは遊びに集中し、アンケートでは保護者からの評価も得ています。「もっともっと遊んで もっともっと考えて 大きく大きく夢をふくらまそう」という園および法人の保育のねらいを実現していく取り組みの一つといえます。

 

 

●引き続き取り組みが望まれる点

保護者に対し、継続して、夢工房の目指す園づくりへの理解を求める努力が望まれます

今回の保護者アンケートの結果では、保育内容の「遊びについて」は特に満足度が高く、また、園が「子どもが落ち着いてすごせる雰囲気になっている」、子どもが「大切にされている」「園生活を楽しんでいる」についても、高い満足度を得ています。

それに比べて、「年間の保育や行事に保護者の要望が活かされているか」ほか、園と保護者との連携・交流に関する満足度は低くなっています。

園は公立保育園からの移管以来、地域の特徴や保護者の意向を配慮し、常に保護者との話し合いを大切にし、特に園長の交代や園の改装工事の際には保護者一人ひとりと話し合うこともあり、慎重に取り組んできました。現在、移管後6年目を迎え、運営法人「夢工房」の目指す園作りを徐々に進めているところです。法人の新しい取り組みなどについて、さまざまな意見も寄せられています。一つひとつの意見を尊重し、引き続き園からの丁寧な説明と、まだ納得できないでいる保護者との連携・交流への努力が望まれます。

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